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悪い娘の悪戯 マリオ・バルガス=リョサ

果敢にもあの時代を生き抜いたXに捧ぐ、という扉の言葉。
50年代のリマの中流の生活、60年代のパリに住む南米からの移住者の状況が浮かび上がる。
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若者よ、マルクスを読もう (20歳代の模索と情熱) Kindle –  内田 樹  (著), 石川 康宏  (著)

20歳の頃に戻って、その頃の模索と情熱を思い出してみるのもいい。
読み違えているところもおおいことに気づく。
それにしてもこれらの仕事が、我が国の明治維新の前、1845年頃にはされていたとはねえ。

キンシャサでクーデター未遂

昨日、クーデーター失敗がありました。
今日は平穏で、午前中で自宅待機は取れました。
熱帯雨が止んで香しい午後ですが、クーデターの真相は未だわかりません。
今朝の現地の新聞には、「ミステリアス」などと書かれています。
日曜のお昼を食べてホテルに帰ろうとしたら、道路は戦車と兵隊でコントロールされていました。
今日は、何も変わらない月曜日。
仕事は休んでいる人が多いようですが。
北アフリカで起こっている動きは、中央アフリカにも影響しつつあるのでしょうか。
明日はまたどうなるかわからないのが、アフリカかもしれません。

キンシャサの結婚式

キンシャサにいます。
日曜は激しい雨音に目が覚めました。
雨季の真っただ中です。
夕方から現地スタッフの結婚披露宴でした。
といっても指定された18時に会場にいたのは日本人だけ。
20時ごろから客は集まり始め、新婦が楽しい音楽と喝采で壇上に上がったのは21時。
そこでバンドの演奏が始まったとたんに停電。
真っ暗な中で30分待つと発電機が動いて明るくなった。燃料を買いに行っていたみたいだ。
それから踊りながら新夫婦へプレゼントと挨拶の行列。
食事が出たのが10時30分ごろか、一口食べると若者は激しい音楽に合わせて踊り始めた。
日本人は明日の仕事を気にしながら11時ごろに引き上げることにした。
新郎新婦とも子連れの結婚式だがお互いに初めての結婚で、幸せそうでした。
アフリカで結婚するのは大変なことなんです。

成人の日であった

午後から寒さも和らいだので、バイクに少しだけ乗る。休日の東京は、チャリと子供の飛び出しを想定してゆっくり走れば、平日より安全だ。この時期でも少し汗が出るくらい乗ってみる。
夕方、ブックファースト新宿で「思想地図β」ゲット、ついでにドアノーの「不完全なレンズで」を購入した。堀江敏幸訳が魅力。タカノのバーで苺ジュースを飲みながら、思想地図を読み耽る。

パリ、煙草

パリのカフェはテラスに限るが、喫煙者の近い席は避けたい。しかし、気持ち良さそうな席は煙草を吸う人がいるのが最近のパリである。全くの個人主義というか、身勝手というか。
時にパイプを蒸す若い女性も見かける。フランスも我が国同様に若い女性の喫煙率が高くなっていると聞く。

タバコ2題

1話
モロッコの首都、ラバト、日曜日の午後、広いテラスのキャフェ。
気持ちの良い木陰の席は、ほとんど客で埋まっている。
そのテーブルを、両手を挙げて、2種類のタバコの箱を見せながら、縫ってゆくく一人の男。
客は呼びとめてタバコの箱から1本抜き取り、男に火をつけてもらってから金を払う。
ただ一服の幸せか。
タバコのばら売り屋さんは、禁煙宣言した人たちを支援してるのかもしれない。

2話
マダガスカルの首都、アンタナナリボ、休日の昼下がり。
ホテルのキャフェで何気なく通りを見ていると、ジェラール ドバルドユにそっくりな大柄なフランス人がタバコを咥えながら、嵐のように通り過ぎるしなに、さっと火のついたタバコを投げ捨てた。
と、直ぐに通りの向かいにいたマダガスカル人の男がタバコを拾い取って、そしてそのまま悠々と口に運んで燻らせるのだった。
通りや公共施設では禁煙となったフランス人の愛煙家にとって、アフリカは天国のようなところではある。

パリで思う

日本ではバイクが生活に溶け込んでいるとは言
えない。特に都会では2輪駐車場が極めて少ないのが致命的だ。パリでは、いたるところに2輪駐車場がある。日本のバイクメーカーは若者のバイク離れを嘆く前に、都会で2輪車が安全に走行できて、便利に駐車できるような環境づくりを政府に働きかけることを続けるべきではないかと思う。

目白にて

急に休みが取れた。髪を切ったり、銀行に行ったりして、午前は過ぎた。
目白のDeux rouesでサンドイッチを楽しむ。冷製スープがとても美味しい。食後にケーキを勧められて断れなかった。チーズケーキはびたーなブレンドコーヒーと絶妙な相性。
人気のある店なので、週末はいつも混んでいるが、今日はゆっくり過ごせた。やっと散歩の楽しい気候になってきた東京である。

マンデラはお手本

コンゴ河を望む中華料理屋で12ドルの定食を頼むと、ウエイターが私の手元の新聞を覗いている。興味ある記事があるのと聞くと、「マンデラによる福音」(L’Evangile selon Mandela(Le Monde diplomatique de juillet 2010 )のタイトルを指差した。おそらく60代のコンゴ人である。マンデラを尊敬しているのか、と聞くと、マンデラはお手本である、と一言で答えた。

南アフリカのみならず、この地においてもマンデラは、まさに「救世主」という存在なのかもしれない。
悠久の時間を流れるコンゴ河は、学ぶことなく繰り返す人の過ちと苦しみを湛えているようにも見える。

檸檬ー梶井 基次郎


檸檬・冬の日―他九篇 (岩波文庫 (31-087-1))檸檬・冬の日―他九篇 (岩波文庫 (31-087-1))
(1954/01)
梶井 基次郎

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40年以上前、高校時代に読んだと思う。何度も河原町の丸善や、モデルになった果物店にも行った。レモンを本の上に置いてきたことは、なかったけど。最近読み返してみても、そういうことより京都の街固有の暗闇とレモンの色彩と質感が妙に生々しく感じられる。10代に感じていたらしい、何かの匂いが鼻腔に到りきた、そして何やらざわめく。
若い人に読んでもらいたい詩人のエッセです。ちなみにその頃の丸善は、河原町にあったわけではないらしく、また件の果物屋は何年か前に閉じたとのこと。


不完全燃焼、ベビーバギー、そして暴力の萌芽について不完全燃焼、ベビーバギー、そして暴力の萌芽について
(2009/12/23)
三砂 ちづる

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作者は疫学の専門家で、女性の健康、特に出産に関わる問題に取り組んでいる学者である。学者と小説家は両立する。ビジネスマンと詩人が両立するように。特に好きだったのは、「30分」。普通の主婦に訪れた死に導く不思議な30分は、何故か段取り良く進んでゆく。仕事の引き継ぎ、子供一人一人へのメッセージ。30分は、まるでエクスタシーに向かっているようにも思えるし、コミカルのようでもある。三砂ちづるの新しい世界かもしれない。

医療の不公平

米国の病院のICU(集中治療室)で治療を受ける患者の内、いかなる医療保険にカバーされていない者は、カバーされている者に比べて21%死亡する危険性が高い(L'Express;No3073,01,Juin)。
透析や気管切開などの基本的な医療でさえ、保険契約によって施されないばあいもあるらしい。

日本の医療保険制度は、国内では何かと批判があるが、米国に比べればどれだけ優秀なものか肝に銘じた方がいい。

夫婦善哉


夫婦善哉 (新潮文庫)夫婦善哉 (新潮文庫)
(1974/03)
織田 作之助

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だめ男は今に始まったことではない。いつの時代も変わらぬ夫婦のありそうにないが、いかにもありそうな物語。結局は女に生かせてもらっているのが男で、そういう女にめぐり会う男の幸せの物語である。夫婦関係に絶望しかけているあなたにお薦めです。

テーマ : 小説
ジャンル : 小説・文学

MBTを履いてみて

MBTは靴であって靴でない。靴底が船底のようになっていて、履いて立つとふらふらする。このフラフラを感じながら歩いていると、足、腹筋、背筋が鍛えられるという。それで、このような高い靴、MBTをフラフラ使っている。

最初の2週間は、丸一日履いていると翌日の筋肉痛が強かったが、1か月ぐらいで慣れた。少し体重も減ってきたように思った。
バイクに乗ると、乗りやすくなっている。これはもしかすると足に筋肉がついたってことか。

MBTは土や岩の上では歩くことができないことはないが、危ない。
そういうことを気をつけながら、アフリカで仕事をするときも、MBTを愛用している。
確かに、持病の腰痛や膝痛がほとんど出ていないような気がする。

体重減少は、それ以上に外食で摂取しているせいか、その後は進んでいない。

気分よし

カメルーンー日本戦、良い試合だった。引き分けたら上々と思っていたので、1-0で勝利は気分がいい。
まず日本の布陣にはびっくり、本田のワントップで、中村ではなく松井が右のMF。お気に入りの松井が縦横に動き回ってくれたので、これは楽しかった。もう一人のお気に入り、エトーもさすがで、3人抜きでゴール前に絶妙なセンタリングをした。
さすがワールドカップ、満足のゲームだった。土曜は、オランダを少しでも追い詰めて、日本の良さを世界に印象づけてほしいものだ。

しかし、ここアフリカ大陸ではほとんどのファンがカメルーンを応援していたと思う。今夜は部屋で少し静かに余韻を楽しむことにしよう。

テーマ : サッカーワールドカップ
ジャンル : スポーツ

ワールドカップの楽しみ

南アでワールドカップが始まった。今いるここは時差がほとんど同じなので、夜更かししなくてもライブを楽しめる、週末だけだが。月曜の日本ーカメルーン戦はこちらの15時からなのでキックオフからは、原則的には見れない。

いずれにしろ、何がなんでも日本に勝ってほしい、というわけではない。世界を唸らせるような、良いプレーを日本の若いプレーヤーに見せてほしいという気持ちかな。世界中の全部の国が出るわけではないので、自分の国が出ていない人たちのワールドカップの楽しみは、最高峰のプレーを見ることではないだろうか。

新しく好きになる選手を見つけるのも楽しみだろう。
さきほど終わったアルゼンチンーナイジェリア戦、あのメッシは点こそ入れられなかったが、随所にらしいプレーを見せていた。昨日南アと引き分けたメキシコのフォワードのフランコの柔らかい球さばきは印象的だった。
僕の好きな松井のドリブルが冴えわたるところを見たいものだ。

さあ、今から英国と米国、ルーニーがどんなプレーをするだろう!

テーマ : サッカーワールドカップ
ジャンル : スポーツ

苦海浄土


新装版 苦海浄土 (講談社文庫)新装版 苦海浄土 (講談社文庫)
(2004/07/15)
石牟礼 道子

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水俣病は、被害の原因となった会社と被害を受けた患者との和解で終わる問題ではない。

「水俣病事件への、この事件を創り出し、隠蔽し、無視し、忘れ去さらせようとし、忘れつつある側が負わねばならぬ道義を、そちらの側が棄て去ってかえりみない道義を、そのことによって死につつある無名の人間が」放つ言葉を今も伝え続けるのが、歌人石牟礼 道子である。国が一人の無名の水俣の住民の命を救う前にまず何を守ろうとするのか。戦後、行政は水俣だけでなく、森永ヒ素ミルク、イタイイタイ病、最近はHIV血液製剤被害と失政を繰り返し、今もまず守ろうとするのは、私たちの命ではない。

石牟礼は、水俣の「草庵」に住んで、その土に根付く視線で、一人の女性として、母として水俣事件のあらましを、詩人の端正な言葉で綴ってゆく。不知火海の豊かな自然とその自然と太古から営々と育んできた水俣に住む人々の生きるアートも、この事件で断絶してしまったことが、痛いほど伝わってくる。誰がどう責任を取れるというのか、どうしたらこのような愚行を未然に防ぐことができるのか。石牟礼の言葉は21世紀の今の世界へも警告を続ける。

電子書籍か紙の本か

電子書籍か紙の本か、これは選択の問題なのだろうか。紙の本で育った私の世代には、キンドルは本とは別物との認識である。本は紙でしょう。装丁の手触りと、想像を掻き立てる表紙のデザイン。インクと紙の匂い。残り少なくなる紙数を愛おしく思いながらめくる次のページ。積読の充実感と読むべきものがそこにあるという安心。

ただキンドルの利便性には瞠目させられる。特に読みたい時にその本をその場でダウンロードできる。長い旅でも何冊もの紙の本を持ち歩く必要はない。

キンドルを持ちながらも、本屋を歩きまわり、手に取った本で気に入ればとりあえず購入するという楽しみはやめることができない。紙の本を読みながら、そこからヒントを得て読みたくなった本を直ちにキンドルで購入することも日常的な楽しみ方だ。

本はやはり紙がいい。キンドルの画面やフォントは紙の質に近づけてあると感じる。この点は電子辞書やPCと明らかに違う。キンドルでダウンロードした書籍も、まずは表紙(カバーページ)から見て、出版社、謝意、目次と、紙の本と同じように読み進めている。I-Padは紙の本と同様にページをめくることができるという。

もし自分の生活が、今のように長い旅をすることもなく、自宅中心であれば、もしかすると電子書籍は必要なくなるのだろうか。今はまだわからない。

ラップトップパソコンは脆弱なだけにケアーが必要と実感

ラップトップPCを使い始めたのは、90年ごろか、Macのなんとかbookだったと思う。プノンペンの暑い部屋でも立ち上がったデスクトップに不思議な感じを覚えた。あれから20年、ラップトップにまつわる事故は数知れない。とにかく持ち歩くし、部屋に置いておいても不安定なところだと、落ちてしまう。コーヒーがこぼれおちる水害でも、パタリと動かなくなってしまった。

今はPanasonic Let's Noteを使っている。電池の持ちもいいし、衝撃に強く、キーボードは「防水」だ。現在最強の機種。しかし、アキレス腱はあった。落ちないようにと、床に置いておいたPCの画面を誤って蹴飛ばしてしまった。簡単に液晶にひびがはいって、立ち上がるのだが、使用不能となった。

使わないときは、蓋を閉めておくべきだったと反省。高価なラップトップはケアしすぎということはないと実感した。
PC画面を見ながらお茶をすすり、煎餅を食べているあなた、お気をつけください。

煙たがられなくなる?無煙たばこ5月発売へー2010年3月18日06時22分 読売新聞

新聞記事というのは、もう少し裏を取って書いてほしい。

無煙タバコというのは、受動喫煙の可能性が無いからといって、これまで発売されていなかった日本で、今さら許可すべきものではないのである。
無煙タバコといっても、タバコはタバコ、ニコチンが体内に入ることには変わりなく、循環器疾患発症のリスク、妊娠合併症のリスク、口腔がん発症のリスクは、疫学的に証明されているところである。

記事には、JTによると、国外では、タバコの葉を直接かむ「かみたばこ」や、かぎたばこが広く普及しているが、国内の普及率は「ほぼゼロ」(JT広報部)という、とJT広報の情報をそのまま記載しているが、これは間違いである。例えば、長年かぎたばこの習慣のあった英国では、現在無煙タバコの発売は禁止されている。

米国の国立保健研究所(NIH)は、1988年に無煙タバコについて、次のような声明を出して警鐘している。

 Snuffが口腔癌の原因となる根拠は強い
 Snuffが置かれる(粘膜)に白板症が生じ、歯肉は後退する。
 無煙タバコは、特に胎児の発育にリスクを及ぼすかもしれない。
 無煙タバコの常用は長期間のニコチン依存とそれに関連した健康危機の結果をもたらす。

読売新聞には、より質の高い、正確な記事を望みたい。


自転車

アフリカから帰ると、東京は春だった。
4か月ほったらかしのオートバイはエンジンがかからない。
そこで久しぶりにタイヤを膨らまして、自転車で散歩。5分でうっすらと汗ばむ。
膝の具合もいいし、花粉症もさほどでもない。

大久保通りを神楽坂方面に向かった。
牛込北交差点を右に折れると、左手に雰囲気の良さそうな蕎麦屋を見つけた。
あっと驚くほど美味しい蕎麦だった、ちょっと得した気分。

大久保通りに戻って、タリーズで一休み。
Kindleでle Monde金曜日版の書評をチェック。
それから青空文庫からダウンロードしてあった、漱石の「虞美人草」を読みふける。

外に出ると小説と同じく、東京の春の宵が待っていた。

大晦日の奈良公園を歩く

東大寺1

思い立って、大晦日に東大寺へ向かう。寒波到来の直前、静かな奈良公園を散策。いつものように二月堂から見る景色は、平城京気分にさせてくれる。時代は変わり、二月堂横の名物の蕨もちを供するのは、仏を尊ぶ中国の人たちだった。春日大社では、数時間後の初詣の準備に忙しくする白装束の娘たちが華やいでいた。

今年もよろしくお願いします。

『闘うレヴィ=ストロース』(平凡社)刊行記念:渡辺公三 中沢新一 対談

闘うレヴィ=ストロース (平凡社新書)闘うレヴィ=ストロース (平凡社新書)
(2009/11/14)
渡辺 公三

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とうとうと言っては不遜ですが、レヴィ ストロースが亡くなった。直ぐにLe Monde紙上でも巨星の追悼企画があった。本書は、レビ ストロースの特に青年期に焦点を当てている点が新鮮である。
12月18日に紀伊国屋にて同書の発刊を記念して、著者の渡辺氏が哲学者の中沢氏と対談した。
驚いたのはホールが満員であったことだ。それも若い人からお年寄りまで。改めて、レビ ストロースが今の私たちに影響を与えていると感じ入った。

構造主義は古いのではなく、未だ書かれたもの全てが解釈されているわけではないという、お二方の意見が印象的だった。
楽しみはこれからだというわけである。

絹ー映画では描ききれない日本の彩かな美

絹 (白水uブックス―海外小説の誘惑)絹 (白水uブックス―海外小説の誘惑)
(2007/12)
アレッサンドロ バリッコ

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イタリア人の作家が19世紀のフランスと日本を舞台に描く幻想的な話。日本の日本らしさが色濃く残っていた幕末の頃、江戸という都会ではなく東北らしい架空の村落で、蚕の卵を買うフランス人の若者。深い闇と静けさに満ちる空間、日本人でない眼の権力者ハラ ケイの女への断ち切りがたい欲望、国に残した美しい妻、エレーヌ。幕末の動乱というか、世界がグローバル化しつつある19世紀後半を舞台に物語は進む。
映画化されているが、説明されない余韻を楽しむには原作がお勧め。

テーマ : 小説
ジャンル : 小説・文学

フランスに住むということ、その断面ー異国の客

異国の客 (集英社文庫)異国の客 (集英社文庫)
(2009/08/20)
池澤 夏樹

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パリの郊外、森の近くの小さな町で家族で生活するとは、なんと羨ましい。季節が変わると食材も変わる、日本では味わえない茸を自分で料理する楽しさ。パリから見る世界は2003年から2005年、9,11以降の時代であるが、時に中世や第二次世界大戦の時代にも思いを馳せる。作者は明治の画家浅井忠が描いたグレという町も訪ねてみる。京橋のブリジストン美術館で、「グレの洗濯場」を先週観ることができ、一度訪ねてみたいものだと思った。

異次元への浮遊感 「星に降る雪/修道院 」 池澤夏樹著

星に降る雪/修道院星に降る雪/修道院
(2008/03)
池澤 夏樹

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死後の魂を感じる。そういう魂の密度の高い場所というものはあるものだ。

本書に収められた2編は、岐阜県の山奥とギリシャの離島をその舞台に選んでいる。星たちから降り注ぐニュートリノンを観察するための深い地下、人々の信仰を集めた僧院の跡で、思いがけず誰からの死後の魂を感じる人たち。かけがえのない友を感じる男、そして何十年も前に逝った苦悩の魂を感じる女、そしてその魂の生前に関わった人たちとの交流。

読み進むと、運命という大げさなものでもなく、人が選び取って訪れる、その場所とは必ずしも偶然ではないかもしれないと、思わせてくれる。

特に後編で描かれる、ギリシャの離島の乾いた空気や石の匂い、アニスの酒の香り、そして見たこともない海の碧さは好ましい。

テーマ : 小説
ジャンル : 小説・文学

セバスチャン サルガド・アフリカー東京写真美術館

サルガドのアフリカ、どう言葉で表現したらよいか。人類生誕の前の地球と聖書時代を切り取って差し出しているようだが、これが紛れもなく現代のアフリカなのだ。

ルワンダの恒久に見える茶畑の平穏と、94年以降の虐殺の痕、ツチ、フツ関わらず生まれた夥しい難民の表情の対比は、人間の過ちを続ける愚かさを静かに語る。

ブラジルーパリーアフリカ、サルガドの写真にその背景を感じることもできる。
写真は、やはり展覧会で。

キンドルのある生活

というほどでもないが、時と場所を選ばずに読書ができるのは、活字中毒にとってはありがたい。弱点は、日本語が使えないところか。ただ、キンドルがあれば紙の書籍を読まなくなったり、本屋に行かなくなるということはない。
本屋に行けば時間の許す限りうろうろするし、気に入った本があれば今までどおり買って積んでおく。
いくつかの本を気分によって何冊か並行して読むスタイルも変っていない。そういった何冊かの一部分がキンドルに入っているという感覚だろうか。

ただLe mondeを毎日ではないが、時々読めるのは楽しい。ネットでは読めない読書や映画の特集は貴重だ。スクラップする機能があるので、資料として残すこともできる。

自宅では紙の本や雑誌、出かけるときはキンドル、これが最近の読書スタイルになっている。

地下鉄の長いエスカレーターで爪を切る人

ソフィアローレンが長い地下鉄のエスカレーターを虚ろな表情で降りてゆく。「ひまわり」の忘れられないシーン。あの頃の日本の地下鉄は、そんな長いエスカレーターは無かった。しかし、最近の東京の地下鉄はやたら長い。長いエスカレーターでは、携帯でメールを確認したり、ニュースを読んだりしている人、読書をする人、化粧する女性、キスをする人たち、いろいろいる。危ないなあと、少し思う。急にエレベーターが止まったら。しかし、あまりに長いエスカレーター、仕方ないだろうか。

エスカレーターでは人はいろいろなことをしている。しかし、爪を切る人は今夜初めて見た。爪を切るあの音が静かなホールに響いていた。なんともロマンテイックでない気分になった。
プロフィール

Moi

  • Author:Moi
  • アフリカ諸国の保健システム強化支援をしています。特に保健施設および行政における戦略的マネージメントの実施を通したサービスの質改善が最近のテーマです。キンシャサ在住。
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