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文芸雑誌「海」について

最近、村上春樹の短編「中国行きのスロウ・ボート」読み進む内、確かに以前読んだという気持ちになっていた。文庫の末尾にある発表誌一覧を見て、思い当たった、「海」80年4月とある。そういえば、「海」という文芸誌を70年頃から80年にかけて読んでいた。10代から20代にかけての頃である。「苔花堂古本目録に文芸雑誌 海(中央公論社)」を見ると、あの頃「海」という雑誌を通じて、どういう作家に興味を持っていたか...

Jackson Browne について

Late for the SkyJackson Browne (2003/01/27)Elektra この商品の詳細を見るジャクソン ブラウンのデビューアルバム「Late for the sky」とは、どういう意味だろう。ジャケットの写真は、夜明け前の淡い蒼さの中、小さな家の前に古い車が停めてある。あの頃授業を終えてバスを待つ雨の中、口ずさんでいたFountain of Sorrowは、鬱屈とした気分に寄り添ってくれていたと思う。繰り返し聞いたBefore the Delugeは、70年代初めの時...

ホテル・ルワンダ-2004

ホテル・ルワンダ プレミアム・エディションドン・チードル (2006/08/25)ジェネオン エンタテインメント この商品の詳細を見る民族浄化ethnic cleansingとは、いやな言葉だ。昨日まで平和に共存していた二つの種族、フツとツチ。たった一日で、転げ落ちる岩のように状況が変化する。カーラジオの沈黙が、民族浄化の始まりを不気味に伝える。『ホテル・ルワンダ』は、1994年、ルワンダにおけるフツ族によるツチ族の虐殺の中、100...

今年のノーベル文学賞

以前「本の話」で話題にした作家、オルハン・ハムクがノーベル文学賞を受賞した。昨年、「政治発言」(トルコによるアルメニア人虐殺問題)でトルコ政府に逮捕拘留されたことなど、作家の国内における微妙な立場を支援するような配慮もあったかもしれないが、とにかく第一候補であったことは間違いない。最近国際的にも知名度が上がっている村上春樹も候補者として挙がっていたそうだが、今後に期待したい。...

桟橋と永遠のシュールな関係

アントニオ カルロス ジョビンは、60年代にリオデジャネイロでボサノバが生まれた時の中心にいた。リオ空港には彼の名前が冠せられている。いったい、リオ以外に世界のどこの都市に、ポプラーミュージックやジャズのアーテイストついた名前の空港があるだろうか。トム ジョビンの作品の多くは、スタンダードとして楽しまれているが、特に「WAVE」と「イパネマの娘」は誰もが聞けば、あーこれかとうなづけるほどポピュラーだ。ど...

停電

最近、40代の日本人女性が「停電というのを経験したことがない」と言うのを聞いて驚いたことがある。日本では災害以外は停電が起きない、ありがたいことである。開発途上国では停電は日常的な出来事だが、アフリカの最貧国では「電気」というエネルギーを享受できる人も都会に生活する人に限られている。そういう国の首都に住んでいても、先進国から来た外国人は、電気があることがあたりまえで、自国と同じ水準の生活環境を維持し...

パリを娘と散歩する

9月の初めに夏休みを取って、娘にパリを案内した。娘は19歳、心理学を専攻することになったので、まずサン ミッシェルのジベール ジュンヌ書店へ。社会学、心理学系の書籍は、書店のセーヌ河側の小路に面した別館。新本と古書も手に入る。娘の選んだのは、10 Lecons de psychologie et pedagogie (Broche) de Olivier Houde 。「心理学と教育学10講義」という、基礎的な本。娘は、本を選ぶのがうまい。...

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