たまにはバイクの話もしよう。
白髪の初老の男が、Suzukiのビッグバイクに跨る。朝まだ明けやらぬ街を出て、海岸線を飛ばし、やがて高原のワインデイングを縫いながら優雅にクルージングを続ける。日が高くなって、見晴らしのよい場所にSuzukiをかっこよく停止、近くにいた若い女性たちの視線を浴びる。
ヘルメットを取ると、なんとイケメンの青年になっていた!!これ、2年前ぐらいにあったフランス系TVのCMでした。日本では、SuzukiもこんなCMをしていないし、だいたいバイクのCMなんてほとんどないのでは。
このCMの意図はなんだったんだろうか。
だいたい、バイク乗りは、若返りたいとか、女にモテタイからバイクに乗るわけがない。それとは違う種類の喜びをバイクが与えてくれるからある。その喜びとは、「風景を眺めるのではなく、風景に入ってゆく」感覚(斉藤 純)であったり、あのマシンとの一体感であったりである。
ただし、「若く」なければバイクに乗れないのは事実だ。
両膝でしっかりホールドする筋力、アクセルとブレーキ、クラッチを操作する握力、動体視力、雨の日も風の日も、夏の暑さや冬の寒さにも耐える身体が必要だ。人知れず筋力トレーニングをしているのがライダーだ。そして、いずれは、バイクを降りる日が来ることをいつも感じている。しかし、70歳になってもそれなりにバイクを楽しんでいる人は意外に多い。
そんな若者のような爺さんを、特に欧州ではよくみかける。
ドイツには議員が作るライダークラブもあって、男性に混じって美しい女性議員もBMWと一緒に写っている写真を見かけたことがある。欧州では、保険掛け金が安くて、乗りやすい質の高いバイクを買うことのできるのが中高年なのだそうだ。
バイクに乗るには「覚悟」がいる(花村萬月)、死を覚悟することも必要だし、
自分でリスクを引き受ける強い気持ちが要る。
乗ってみると、バイクが知的な乗り物で、頭を使わなければ上手くならない(斉藤純)ことも実感できる。4輪車に対して礼儀正しく、品良く乗る「バイクのある生活」を楽しむ中高年ライダーが日本に増えてくるかもしれない。
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結婚してからはお許しが出なくて、まあ、それでカニ目を買ってしまったようなものですが、The Motorcycle Diariesを観たらバイクで旅に出たいなあと…。
ただ、昨日、妻と「愛と哀しみの果て(Out of Africa)」の話をしていたら、この手の話はみなパターンが一緒だから好きになれないと…。 男は勝手に好きなことをやって、女はそれを耐える。 沈黙…。