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地獄の季節ーランボー

そういえば、フランス人と話していても、あまり文学や哲学の話になったことがない。パリの地下鉄では満員でも分厚い単行本に読みふける人を必ず見かけるし、ラジオやテレビでも「本」番組は人気だ。「Lire」(読む)という読書雑誌は、その書評のわかりやすさで定評がある。それなのにフランス人と本の話にならないのは、私のフランス語がよっぽど幼稚に聞こえるから、仏語の本など読まないと思われているのだろうか。それとも、そ...

黄金の探索者 Le chercheur d'or

人間の過ちで、悲惨な時代が過ぎても、変わらないもの、美しいものは、その時代に関わらずあるのではないか。この小説では、第一次世界大戦前後という時代、幼年時代の家族の形や色濃いインド洋とその島々の自然、そしてある女性への愛を変わらないものとして描いています。かつて私が過ごしたことのあるマダガスカルの海、砂丘、低い潅木群、砂糖黍畑と製糖工場、サッカラバの古い因習など、懐かしく思い浮かべながら読んでいまし...

対話の回路ー小熊英二対談集

小熊英二の対話集といえば、「戦争が遺したもの」新曜社で鶴見俊輔に上野千鶴子と共に「ここまで聞いていいの?」というぐらいの質問が随所にみれる緊張感あふれる仕事で、あの60年代後半を生きたものにとっては、「あれはそういうことだったんだ」という眼から鱗の本でした。対話の回路は、小熊英二が2000年ごろから様々な相手と対談した成果をまとめたもので、「戦争が遺したもの」で小熊が示した対談への真摯な準備と丁寧...

クロード・レヴィ・シュトロース

あるレストランで昼食を終えて、コーヒーを飲みながら「レヴィ・シュトロース講義」(平凡社ライブラリー)を読んでいたら、ウエイターが表紙の写真を見て、クロード・レヴィ・シュトロースか?と聞く。知っているの?と答えると、高校の哲学でよく読んだという。大学は法学部に入ったが金が続かずあきらめたという。クロード・レヴィ・シュトロースを知っている日本人も多くは無いと思うが、客のほとんどいないレストランの給仕を...

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